◆*.18金・24金など金の種類ごとの特徴.*◆
2018年12月01日

◆*.18金・24金など金の種類ごとの特徴.*◆

アクセサリーの表示では、24Kや18Kといった表記をよく見かける事と思います。

これは、金と他の金属の配合率のことを指しており、純金や18金といった言葉と同じ意味を持っています。

しかし、純金や18金という言葉は聞いたことがあっても、それぞれの違いや特徴について、詳しく説明できるという人は少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、純金や18金といった金の種類と、それぞれの特徴についてご紹介しましょう。

□純金から金メッキまで、金と呼ばれるものの種類
金はさまざまな形で広く利用されており、純金のほかにアクセサリーなどに多く使用されている18金といった合金があります。

金の種類は24分率による金の配合率で分類されています。

それぞれの特徴をご紹介します。

■24金■
ほかの金属を混ぜていない、いわゆる純金がこの24金(24K)で、日本では純度が99.99%以上のものが24金とされています。

金地金のほか金貨などにも使用されており、変色や腐食がしにくいことが特徴としてあげられます。

ただし、金属としてはやわらかすぎるため、細かい加工を施したアクセサリーには向いていません。

実は鉱山などで産出される金は純金である事の方が少なく、銀や銅などの他の金属が混じっている事がほとんどです。

そういったいろいろな金属が混じったものから金の純度を高めていくことを「金を精錬する」と言います。

金の精錬にも長い歴史があり、昔の人はかなり苦労して純金を作り出していたそうです。

■22金■
純金、18金などに比べると馴染みがないかもしれませんが、金の含有量が91.7%のものを22金と呼びます。

日本では22金を使った金製品はほとんど作られませんが、強烈なインフレによって一瞬にして貨幣の価値が無くなってしまう事を経験したアジアの一部の国々では、いつ価値が無くなってしまうか分からない現金よりも、価値が変わらない資産として金が人気なのです。

24金のインゴットは持ち運びや管理が難しいうえに、アクセサリーにしても変形や傷などが心配です。

そこで、純金に近い純度を持ち、純金よりも硬い22金でアクセサリーを作って、それを身につける事で有事に備えるという人々もいます。

また、22金は「標準金」とも呼ばれていて、金貨も22金で作られる事が多くあります。

■18金■
金の含有量が75%の18金(18K)は、変色しにくい上に耐久性も兼ね備えており、アクセサリーとして加工するのに向いていると言われています。

金のほかに含まれる成分としては、銀や銅、パラジウムなどがあげられ、配合する素材と分量によって、イエローゴールドやピンクゴールドなど、さまざまな色味に仕上げることができるのも魅力の1つです。

例えばイメージしやすい「金ピカ」の金は、イエローゴールドで銀と銅がそれぞれ10%~15%配合された18金のこと。

折り紙などに入っている金も、このイエローゴールドを参考に作られています。

他にも、銅を配合したレッドゴールドや、銅にパラジウムを配合したピンクゴールド、青金などと呼ばれる銀を配合したグリーンゴールドなど、色鮮やかな18金もあります。

■10金■
金の含有量が42%の10金(10K)には、18金と同様に配合する素材によって、イエローゴールドやピンクゴールドなどがあります。

金の比率が高い18金の方が高価ですので、18金を使ったアクセサリーなどの宝飾品も高価です。

そのため、よりリーズナブルな価格でアクセサリーなどを製造・販売するために、10金を使ったアクセサリーも増えています。

輝きは18金と大きく違わないと言われていますが、温かみのある色味の18金に対して、10金はさわやかな色味であることが多いとされています。

また10金は18金などに比べると硬い素材のため、変形しにくい、傷がつきにくいという特徴があります。

ただ、その硬さゆえ指輪のサイズ直しを受けてもらえない場合もありますので注意が必要です。

■金メッキ■
真鍮などに金箔を貼ったものが金メッキ。

一見しただけでは違いがあまり分かりませんが、刻印によって見分けることができます。

18Kなどメッキ部分の種類のあとに、「GP」と表記されていれば金メッキです。

耐腐食性など金同様の良い面もありますが、ちょっとした衝撃で表面がはがれやすく、傷付きやすいものなので、取扱いには注意が必要です。

また似ているものに、金の厚い膜を熱や圧力によって貼り付けた金張り(GF)があります。

24金、18金といった種類にある通り、金は24分率で分類されますが、このいわれについては、天秤で測っていた時代の名残だという説など諸説あるようです。

金は錆びることがなく化学的に安定している金属だということもあってか、非常に長い歴史を持っています。

最古の金製品は、紀元前6,000年ごろに古代シュメール(初期のメソポタミア文明が起こった地域)の人々が所有していたと言われている金の装飾品です。

この長い歴史の中で24分率を使う分類方法が確立し、いまに残っているのではないでしょうか。

今回は、金についてご紹介しました。

金地金やアクセサリーを選ぶ際は、上記を参考にしてみてはいかがでしょうか。