◆*.ニッカを代表する【竹鶴】3種類を販売終了へ.*◆
2020年01月12日

◆*.ニッカを代表する【竹鶴】3種類を販売終了へ.*◆

ニッカウヰスキー(東京)が、主力のウイスキー「竹鶴」のうち、
ラベルに熟成年数が入った高級な「17年」「21年」「25年」の3種類の販売を
3月末で終了することが12日、分かった。
原酒が足りないため。
年数の入っていない「竹鶴 ピュアモルト」は同時期にリニューアルして販売を続ける。

ニッカウイスキーを代表する「竹鶴」は余市・宮城峡に負けず、
ウイスキー愛飲者の心を鷲掴みにするウイスキーです。
2014年以降、ウイスキーの原酒不足で「竹鶴」のほか、「余市」や「宮城峡」の一部商品で出荷を制限している。
原酒をたるに詰め、長期間熟成させる必要があるため、国産ウイスキーの需要の高まりに供給が追い付いていない。

一般の方々でも楽しめるウイスキーですが、開発当初は別の市場を視野に開発されていたのです。
そこで今回は、竹鶴の誕生秘話から、より竹鶴を知っていただくために竹鶴の魅力まで幅広く解説していきます。

◆竹鶴はどんなウイスキー??

今では酒類販売店、スーパー、デパート等、見かける機会が多くなった竹鶴。
一見すると、創業者の苗字が使用されるだけあって、長い歴史を持っているように感じます。

しかし、実際のところ誕生したのは2000年。
つまり17年ほどしか経過していない新参のウイスキーなのです。

◆歩んできた歴史
竹鶴の商品開発がスタートしたのは1990年代後半。

ニッカウイスキーでは、1997年より販売スタートした「ブラックニッカクリアブレンド」で
一般の消費者の心を掴むことに成功。
そして、高額ウイスキーの分野では「余市」「宮城峡」等のブランドやエイジングウイスキーで
高い評価を得られていました。

一般の消費者の心を掴んだニッカウイスキーの次の矛先は、飲食店やホテルといった業務用に転換したのです。

◆ニッカウイスキーより竹鶴誕生!その成果とは?
さて、業務用市場は既に低価格帯の「オールド」高価格帯の「山崎」でサントリーに独占されている状況です。
そこでニッカウイスキーが出した方針は「ブレンデッドウイスキーのように飲みやすいピュアモルトウイスキー」でした。

これには開発者達も頭を悩ませましたが、ある方法を採用することで要求を満たすウイスキーが完成したのです。

その方法は、余市×宮城峡をニッカウイスキー独自の比率でヴァッティングすることです。
すると角が取れたまろやかな味わいに、引っかかることないスッキリとした後味。飲んだ後に感じる余韻も素晴らしく、ニッカウイスキーの要求を満たすウイスキーとしてここに、ニッカウイスキーを代表する「竹鶴」が完成したのです。

2000年に販売がスタートした「竹鶴12年(販売当初は竹鶴12年として市場に出ていました。現在は生産終了。)」思いのほか、業務用市場の売れ行きは好調で、サントリーのシェアを次々に奪うほどの快進撃を果たしました。

勝利した要因は定かではありませんが、味わいの他に当時、サントリーの主力ウイスキーよりも低価格に抑えていたのも要因かもしれません。

※ヴァッティング:複数のシングルモルトウイスキーを桶に入れ、混ぜ合わせることを指します。

◆竹鶴の人気に拍車がかかる!人気の火種はあるドラマ?
家庭用・業務用、どちらの市場も落ち着きを見せ始めた2010年代。既に、竹鶴12年は販売が終了し2013年にノンエイジの竹鶴に変更されていました。

ところが2010年代半ば、突如、竹鶴を含めたニッカウイスキーの人気に拍車がかかる出来事が発生しました。それは2014年9月29日~2015年3月28日に放送されたNHK連続テレビ小説の「マッサン」です。

視聴率は平均20%を超えるヒット作であり、ドラマで登場したウイスキーの数々が脚光を浴びるようになりました。その中には竹鶴も含まれており、余市・宮城峡のように生産終了(後に新たな余市・宮城峡が販売されました)にはならなかったものの、一時は生産が追い付かないほど人気を集めたのです。

現在、マッサンは放送終了したものの、今でもニッカウイスキーのウイスキー達はサントリーに負けず、愛飲者の心を掴んで離しません。もちろん、竹鶴もその中に含まれており、ノンエイジに限らずエイジングウイスキーも人気を集めています。

◆竹鶴の魅力とは?
竹鶴はウイスキー初心者の方、またはウイスキーを愛飲しているけど竹鶴は初めて、という方におすすめのウイスキーです。
というのも、ノンエイジながらバランスのとれた香りと味わいがあるからです。

香りは刺激臭や、ただ単にアルコール臭いものではありません。品のある華やかな香りが嗅覚を楽しませ、これから竹鶴を楽しむ準備を整えてくれます。

一口含むと、高級ウイスキーに匹敵する上品且つ繊細な甘酸っぱさ。そして後味も雑味が無く喉に引っかかる感覚がありません。爽やかな後味の後には、なんとも言えない極上の余韻が皆さんに訪れることでしょう。

そのため、初心者の方・竹鶴が初めての方でも入りやすいウイスキーといえるでしょう。