◆*.プラチナの刻印と種類.*◆
2018年10月13日

◆*.プラチナの刻印と種類.*◆

プラチナの刻印にはさまざまな種類があり、刻印はそのプラチナの純度を示す重要なものとなります。金であれば18Kや24Kなどをよく目にするかもしれませんが、プラチナの刻印についてはよく知らないという方も多いかもしれません。そこで今回は、プラチナの刻印と種類についてご紹介します。
もし、プラチナのジュエリーなどお持ちであれば、ぜひ刻印を確認してみてください。

ー プラチナの刻印の意味 ー
金は柔らかい性質があるため、ほかの金属を混ぜて加工するということはよく知られていますが、プラチナも同様の加工が施されることが一般的です。ただ、プラチナは変形しても元に戻りやすいので、そのしなやかさを活かして金よりも凝ったデザインに加工されることもあります。プラチナの耐久性を高めるためによく使用されている割り金としては、パラジウムがあげられます。割り金を混ぜ物と捉えてあまりいい印象を持たない方もいるかもしれませんが、プラチナの弱点を補うための加工ですので、決して悪意のあるものではないということを覚えておきましょう。また、パラジウムはプラチナと同じ白金族元素の仲間なので、耐久性を高めるだけでなく、白色を強調して光沢を増す働きもしています。

ー プラチナの刻印の種類 ー
プラチナの刻印は、プラチナとパラジウムなどの割り金の割合を表すものです。
日本では1000分率(パーミル)が用いられ、Ptの文字を頭につけますが、これは中国やインドでも同じです。ちなみに、アメリカではPTやPLAT と表記し、数字の後にアルファベットを記載する場合もあるようです。
また、かつてはPmやPMと刻印されていたこともあります。

◆Pt999…プラチナ純度99.9%◆
以前はPt1000と刻印されていましたが、100%の純度は存在しないことから2012年4月以降はPt999と刻印されるようになりました。Pt999は純度が高い分かなり柔らかいので、ジュエリーにはあまり使われません。
また、いわゆるプラチナらしい白い輝きが弱く、どちらかというと黒っぽい印象なので、特にブライダルジュエリーには不向きかもしれません。

◆Pt900…プラチナ純度90%◆
Pt900は、割り金を10%混ぜたプラチナのことです。Pt950やPt999よりも強度があるので、変形しにくく、傷がつきにくいことがメリット。ジュエリーに加工しやすいことから、日本国内では指輪によく用いられています。取り扱いもしやすいので、サイズ直しなどの修理に対応してくれる工房が多いのも特徴です。
またプラチナの分量が少ないので、Pt950やPt999を使用したジュエリーよりも値段を抑えることができます。「プラチナジュエリーを身に着けたいけど、価格は抑えたい」という人におすすめです。

◆Pt850…プラチナ純度85%◆
日本では、純度85%以上でなければジュエリーとして認められていません。
プラチナの最低ラインだと覚えておきましょう。
今回はプラチナの刻印についてご紹介してきましたが、実は刻印そのものは義務ではありません。
ただし、「正確な刻印をする」というルールはありますので、たとえばシルバーにプラチナの刻印をしてしまうと詐欺罪になります。中には、悪意を持って虚偽の刻印をする業者もいますので、プラチナ製品が手元にある場合は、一度信頼できる店舗で鑑定してもらうことをおすすめします。

ー 世界的なスタンダードはPT950 ー
世界的にスタンダードとされているのはPT950です。海外の有名ブランドもPT950を採用しているものが多いですね。
それには理由があって、海外のプラチナジュエリーはPT950以上にする
という規定があるためです。
PT950以上でないと品質が担保されないというわけではありません!

*おまけ*
ジュエリーにプラチナ使い始めたのは「カルティエ」という話!!

プラチナをジュエリーに大々的に使い始めたのは、「カルティエ」の3代目の「ルイ・カルティエ」です。彼はレジェンドです。本当に天才だと思います。それまで、ジュエリーに使う白い金属はシルバーがメインでした。ただ、シルバーには酸化して黒くなるなどの欠点があって、この問題を解決するためにプラチナが使われるようになりました。
ルイ・カルティエは天才的なセンスを持った人で、彼が手がけた作品は本当に素晴らしいです。特にティアラが美しいです。
この話を書くと長くなるので割愛しますが、ジュエリーがお好きな人は調べてみてください!